バブル崩壊にリーマンショック!不況での就職活動

   


バブル崩壊後は「失われた20年」と呼ばれ、世界の経済大国と言われた日本経済は、中国に抜き去られ3位に転落。デフレによるリストラや、リーマンショックの影響もあり、企業が採用を抑制する傾向にありました。

今回は、不況下で就職するためにはどうすべきかについて考えていきたいと思います。

これまでの不況

新卒であれは採用者削減、会社員であればリストラなど、日本経済と雇用は切っても切り離せない関係にあります。これまで日本は高度経済成長の後に、オイルショック(1973年)があったように、好景気と不景気を繰り返してきました。

記憶に新しいのは、1993年以降のバブル経済の崩壊と、2008年のリーマンショックです。それぞれの状況を簡単に説明します。

バブル経済の崩壊

政府・日本銀行の金融・財政政策による景気刺激策を起因とした株式や不動産を中心にした資産の過度な高騰により発生した好景気。経済拡大が大きく膨らみすぎて破綻したことを泡に例えて「バブル経済」と呼んでいます。

バブル期と呼ばれる1988年~1992年までは「空前の売り手市場」と言われ、有効求人倍率は、1991年に1.40倍を記録。リクルートの調査では、同年の大卒最高値は2.86倍になりました。

バブルがはじけた1993年からおよそ20年間に及ぶ不況が続き、大学を卒業しても就職が決まらない人が溢れたのです。

リーマンショック(2008年)

アメリカ合衆国の投資銀行{リーマン・ブラザーズ}が破綻したことにより、サブプライムローンやオークション・レート証券、その他の分野で資産価格の暴落が起き、世界的に金融危機が発生。日経平均株価も大暴落を起こし、日本経済に深刻な影響を与えました。

リーマンショック後の倒産企業の累計負債総額は28兆円にのぼり、多くの企業が倒産、リストラされる人も多く、就職難が訪れました。

求人総数と景気動向

筆者はバブル期の1991年に新卒で就職、その後の就職氷河期に第二新卒として再就職活動をしていますので、経済と雇用の関係を実感しています。まずはバブル期と崩壊期の求人総数を見てみましょう。

年号 求人総数 大卒者総数 特記事項
1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1995年

1996年

608,000人

655,700人

704,100人

779,200人

840,400人

738,100人

617,000人

507,200人

400,400人

390,700人

382,655人

382,828人

376,688人

400,103人

428,079人

437,878人

445,774人

461,898人

493,277人

512,814人

 

バブル期が始まる

 

 

求人総数がここ数年で最大に!

 

バブル崩壊

 

 

求人総数と大卒者総数が逆転

出典:リクルートワークス研究所 大卒求人倍率調査
http://www.works-i.com/surveys/graduate.html
出典:武庫川女子大学(大卒者の推移)
http://www.mukogawa-u.ac.jp/~kyoken/data/26.pdf

1987年から1991年までは右肩上がりに求人数が増えています。ちょうどこの頃がバブル期です。しかしそのあとは、ガタガタと減り、1996年には、大卒者512,814人に対し、求人総数が390,700人にまで減少、就職できないまま卒業する人を輩出しました。

失われた世代

企業は新卒採用を重視し、既卒者を敬遠する傾向があります。この時期は、「就職氷河期」と呼ばれ、就職が決まらないまま毎年多くの卒業生が溢れました。

やむを得ずアルバイトや派遣社員として働くものの、いくら長く勤めても正規雇用以外は、あまりキャリアとして認められず、30歳近くになっても低賃金で不安定な雇用を余儀なく続けている人が多く出現しました。

当時の筆者の状況

筆者は、バブル期入社、バブル崩壊後に第二新卒でしたが、「たった数年の違いでここまで変わるものか」と思うほど、雇用情勢が変わりました。

目に見えてわかるのが求人数の減少です。当時はリクナビNEXT、リクルートエージェント、DODA、BIZREACHなどの転職サイトはなく、転職情報誌や新聞の求人などの紙媒体が情報源でしたが、みるみるうちに転職情報誌のページが薄くなりました。職種問わず約50社に履歴書を送ったものの、ほとんどが書類で不採用でした。

今でいう「ブラック企業」も横行し始め、「正社員への登用あり」の釣りでアルバイトに過酷な労働を強い、繁忙期が終わると「勤務態度が悪い」や、「正社員を雇える業績でない」など理由をつけて契約打ち切りになることもありました。

「派遣切り」や、「ワーキングプア」と言う言葉が使われ始めたのもこの頃です。労使関係は平等なはずであるのに、なぜ足元を見られて不利な条件を突き付けられなければならないのだと言う憤りを強く感じました。

不況に強い企業ベスト5

不況に強そうな企業、不況でも求人している企業を5つリストアップしてみました。

市町村職員

好景気になると倍率が下がり、不景気になると倍率が上がる傾向にあります。職種によって年齢制限がありますが、資格やスキルによって社会人枠もありますので、合致する方は受験してみてはいかがでしょうか。

「試験が苦手で…」と言う方もいるでしょうが、町村職員の技術史(看護師や保健婦など一般行政以外の職種)なら無試験の場合もあります。身分は同じ地方公務員ですので、福利厚生もしっかりしています。

ガス・電気・水道などの公共事業

抜群の安定性を誇り人気のため、転職求人倍率は3倍以上と言われています。難関を突破するためには、必要な資格の保持やこれまでのキャリア、これからどう活躍するかなどのアピールが必要です。

今後、電力の自由化により一般企業が参入するなど大きな変革があるため、新規事業として採用が活発化することが予想されます。

医療関係

最近の大学や専門学校を見ると、ビジネス系は減り、医療系が増えている傾向があります。景気の影響を受けにくいだけでなく、資格を取得してキャリアを積めば転職にも有利なのがその理由です。資格を取得するために専門学校に入学する大卒者や社会人経験者も増えています。

冠婚葬祭

結婚式やお葬式などの冠婚葬祭は、不景気だからと言って控えることはありません。

葬儀は突然発生するものなのでいつも気が抜けないイメージがありますが、ローテーションによって土日祝が休めたり、自宅に電話転送にして待機している会社もあるようです。人の死とかかわる特殊な職業のようですが、業務は一般の企業と変わらないようです。

高齢者福祉サービス

各社が求人を減らす傾向がある一方で、常に人を求めている企業や業種もあります。特に多いのが高齢者介護サービスです。

超高齢化社会に突入した日本では、高齢者介護サービスは成長産業のため、常に人材を必要としています。たいてい未経験者、無資格者でもOKなので選んでみてはいかがでしょうか。

不況の中で就職するには

私たちバブル期入社組は「質より数」でしたが、就職氷河期の入社組は「有能な精鋭部隊」として活躍しているようです。不況だからと言って希望する職種すべてが間口を閉ざしているわけではないのですから、その狭き門の中に飛び込んでいけるだけの実力を備えて挑むことです。

数少ない求人だからこそ、やりたいことをブレずに一つの目標に打ち込んでください。

思ったような業種に就けなかった人は、どのような回り道をすれば本来の目的地にたどり着くかを考えましょう。例えば「市役所に務めたい」と言う目標が達成されなかったとしたら、どんな技術を身に着けるべきか、そのためには何をすべきかを考え実行します。

就職は活動です。将来のためにアクションを起こしましょう。

不況の中で就職するには柔軟性が必要です。就職氷河期世代の中には、これまでの雇用や職種の常識を打ち破り、ITなどで成功した人もたくさんいます。

なんとなくアルバイトや派遣社員で食いつなぐより、とりあえず何でもいいから、正社員になってキャリアを積むことです。安定を確保したうえで、次のステップを考えてもよいのではないでしょうか。

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