専門職から公務員になるための方法

      2016/06/07


男の子を持つ親が子供に就かせたい職業ナンバー1、女性が結婚したい職業ナンバー1、大学生が就職したい仕事ナンバー1。これはすべて「公務員」です。

公務員試験についての説明や受験のコツなどは他のサイトで紹介されていますので、ここでは筆者の実体験を交えて「専門職から公務員になるための方法」を紹介します。

公務員偏差値別ランキング

公務員は国家公務員地方公務員に分けられます。さらに国家系・地方系・法律系・経済系・公安系・教育系・その他に分類され、職種によって難易度やステータス、収入が異なります。

「公務員専門学校比較」のサイトに公務員の職種別偏差値ランキングが掲載されていましたので、参考にしてください。

ランク(偏差値) 行政機関
SSSランク

(偏差値75以上)

財務省、警察庁、経済産業省、総務省

 

SSランク

(偏差値70~74)

 

外務省、文部科学省、防衛省、内閣府、金融庁、会計検査院、厚生労働省、衆議院・参議院職員総合職、国立国会図書館総合職、裁判所事務官総合職
Sランク

(偏差値65~69)

国土交通省、環境省、農林水産省、法務省等】、政策担当秘書、防衛大学
Aランク

(偏差値60~64)

 

 

 

 

上位都道府県庁上級【東京都庁、大阪府庁、愛知県庁、千葉県庁、神奈川県庁、埼玉県庁、北海道庁、福岡県庁】、上位政令都市・特別区上級【神戸市、札幌市、名古屋市、東京23区、千葉市、横浜市、さいたま市、福岡市、大阪市、京都市】、気象大学、衆議院・参議院一般職【大卒】、国立国会図書館一般職【大卒】、裁判所事務官一般職【大卒】、外務省専門職
Bランク

(偏差値55~59)

 

地方上級下位【県庁・政令都市】、中核市、国家一般職、自衛隊幹部候補生、法務省専門職員、労働基準監督官、食品衛生監視員
Cランク

(偏差値50~54)

 

教員採用試験、市役所【大卒】、地方中級【政令都市・都道府県庁】、財務専門官、国税専門官、皇宮護衛官【大卒】、海上保安官【大卒】、航空管制官
Eランク

(偏差値35~39)

 

地方初級【県庁・政令都市】、国家一般職【高卒下位省庁】、入国警備官、皇宮護衛官【高卒】、税務職員、海上保安学校、大卒警察官、大卒消防士
Fランク

(偏差値30~34)

警察事務【高卒・短大】、学校事務【高卒・短大】、市役所【高卒】、短大卒の警察官・消防士
Gランク

(偏差値30以下)

高卒警察官・消防士、自衛隊

参考:http://koumuin-senmon.com/entry99.html

SSSクラスは、東京大学を首席で卒業しても難しいレベル、SS~Sは東京大学レベル、Aランクは有名国立大学・早慶レベルだそうです。

そのレベルに達している方は、このサイトを読まずに、そのまま勉強に打ち込んで、明日の日本を動かす存在になってください。「勉強なんかやってない」「倍率が高すぎて受かる気がなしない」と言う方は、引き続きお付き合い願います。

公務員試験の流れ

自治体や職種によって異なりますが、通常4~5月までに出願を開始します。6月ごろに1次試験(筆記試験)、1次試験の合格者のみ2次試験(面接試験)に進み、晴れて合格すれば公務員になれると言うわけです。

公務員の採用はとても公平です。民間企業のように新卒者を重視していませんので、30歳くらいまでなら「大卒程度」の要件に該当します。社会人枠には上限を設けていない自治体もあるので、ある程度の年齢を重ねても受験することができます。

また、転職回数が多いからと言って、それを理由に不採用になることもほとんどありません。採用条件を満たしているか、試験において合格点が取れているか、評価できる人物かの3つをクリアすればよいのです。

出願

5月中旬から出願が開始されるので、要綱に沿って書類をそろえます。

札幌市を例にすると、大学の部、資格・免許職(保健師)、短大の部、資格・免許職(保育士、栄養士)、高校の部、社会人経験者の部、身体に障がいのある方を対象とした選考など、各試験の区分、受験資格が分かれています。

採用試験日が重ならなければ、他の市町村と併願することも可能です。

<アドバイスポイント>
自治体や職種によって採用条件が異なりますので、必ず確認してから出願してください。

一次試験

一次試験では、筆記試験が行われます。「教養」「専門」「教養記述」の3つが実施され、専門試験では論文試験が課されるところもあります。札幌市の公式サイトに例題がアップされていますが、転載を禁止しているためURLを載せておきます。
札幌市 採用試験例題

二次試験

一試験通過者のみ二次試験(面接)に進むことができます。以前は形式的に行われていましたが、現在は人物重視の傾向があり、面接が重視されています。

また、警察官や消防士の採用試験には、垂直跳び、握力、背筋、柔軟、反復横跳びと言った体力テストがあります。もちろん運動能力も必要ですが、学力や面接の結果が重視されるのは言うまでもありません。

<アドバイスポイント>
公務員試験は、学校のブランド力より実力を重視しますので堂々と受け答えしてください。質問には最初に「結論」を答え、次に理由や経緯は要点のみを説明するのがスマートです。例題:「あなたにとって最も大切なものはなんですか?」
(良い例)
親友です。登山で足をくじいたときに、ずっと肩を貸して下山してくれたからです。
(悪い例)
登山で足をくじいたときに、ずっと肩を貸して下山してくれたので、親友が一番大切です。

専門職から公務員を目指す

札幌市の試験実施状況 - 平成27年度を参考に説明します。自治体職員は、大きく一般事務と一般技術に分けられます。公務員の代表ともいえる行政コースは倍率が高くなりますが、一般技術は資格や経験が必要なため、受験できる人が限られます。

大学の部、資格・免許職(保健師)

試験種別 試験区分 申込 受験 1次 面接 対象 1次 合格 2次 受験 最終 合格 倍率
大学の部 一般事務 行政コース 1,900

(597)

1659

(531)

469

(148)

270

(106)

267

(106)

174

(86)

9.5 
福祉コース 123

(71)

106

(61)

52

(29)

40

(24)

40

(24)

24

(17)

4.4
学校事務 100

(38)

 

91

(35)

 

62

(22)

36

(17)

36

(17)

18

(12)

5.1
一般技術 土木 87

(11)

71

(10)

60

(9)

56

(9)

42

(9)

1.7 
建築 57

(9)

49

(8)

36

(6)

35

(6)

18

(5)

2.7
電気 64

(1)

57

(1)

28

(1)

27

(1)

14

(0)

4.1
機械 53

(2)

44

(1)

29

(1)

27

(1)

11

(1)

4.0
衛生 112

(40)

98

(35)

29

(9)

26

(9)

18

(5)

5.4
造園 20

(7)

18

(7)

10

(5)

9

(4)

5

(2)

3.6
消防吏員 252

(5)

240

(4)

69

(2)

66

(2)

35

(2)

6.9
資格・免許職 保健師 60

(53)

 58

(51)

20

(15)

20

(15)

10

(8)

5.8

( )内は、女性の数を内数で示しています。

社会人経験者の部

試験区分 申込 受験 1次 面接 対象 1次 合格 2次 受験 最終 合格 倍率
一般事務 1,318

(348)

1,053

(279)

117

(26)

45

(6)

45

(6)

 16

(4)

 65.8
一般技術 土木  146

(1)

110

(1)

30

(0)

29

(0)

 14

(0)

 7.9
建築 62

(7)

56

(7)

14

(5)

13

(5)

 6

(2)

 9.3
電気 90

(1)

83

(1)

13

(1)

 13

(1)

 5

(1)

 16.6
機械 64

(1)

57

( 1)

17

(1)

 16

(1)

 7

(1)

 8.1
衛生 58

(11)

49

(8)

16

(3)

 16

(3)

 6

(1)

 8.2
造園 16

(4)

 15

(4)

4

(2)

 4

(2)

 2

(2)

 7.5
保健師 47

(44)

39

(37)

12

(11)

11

(10)

4

(4)

 9.8

( )内は、女性の数を内数で示しています。

札幌市 試験実施状況 - 平成27年度

大学の部の行政コースの倍率が9.5倍に対し、土木は1.7倍、社会人経験者の部に至っては、一般事務65.8倍に対して、土木は7.9倍でした。

札幌市の一般技術については、「大学を卒業又は平成29年3月までに卒業見込みの方で昭和62年4月2日以降に生まれた方」と言う条件に加え、「各試験区分に関係のある課目を履修した方又は履修中の方」が条件となります。

自治体によっては、土木施工管理技術者資格(受験には実務経験が必要)な場合もあるようです。

ライバルが少ない自治体がねらい目

札幌ほど大きな都市だと倍率が高くなりますが、専門分野に精通する専門職が少ない地方(僻地)はねらい目です。公立の病院や機関では、不定期に専門職の募集が実施されています。

筆者は長らく福祉関係に携わっていましたが、ハローワークで見つけた自治体の介護支援専門員に応募したところ、競争率ゼロパーセントで地方公務員になることができました。

給料がとても高いと言うわけではありませんでしたが、休日出勤や残業代は全額支給でしたし、宿泊施設の助成なども充実。あまりにも不便な場所だったので、4年ほどで退職しましたが…

「一般行政」は無理でも、方法を少し変えれば「公務員になる」と言う目標は達成できるもの。土木、建設、電気、衛生、造園。「今日の飯の種」と考えるのではなく、現在の仕事が、どこにたどり着くのかを見据えながら仕事にあたってはいかがでしょうか。

<アドバイスポイント>
マイナビやリクナビなどの転職サイトでも公務員や独立行政法人の募集が掲載されています。専門職として腕を磨いてから、公務員を目指すのも一つの方法です。

交通手段やルートが異なったとしても、方向さえ間違わなければ目的地にたどり着くように、たとえ回り道でも確実に目的地に向かっています。常に「公務員になるための経験を積んでいる」と言う目的意識を持ってくださいね。

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