また仕事を辞めたの? 転職回数は何度までがOK?

      2016/07/11

また仕事を辞めたの転職回数は何度までがOK
「また仕事を辞めたの?」

短期間に何度も転職したり、転職回数が多いと必ずと言っていいほど浴びせられる言葉です。外国では転職はキャリアアップの手段の一つと考えられているようですが、日本ではどう捉えられているのか。

今回は「転職回数は就職に不利になるのか?」について考えてみましょう。

転職回数が多いのは、本人だけの問題か?

昭和時代くらいまでは、「年功序列」「終身雇用」という日本独自の制度により、能力にかかわらず、入社年度が早い者が出世し、会社も従業員の家族ともどもファミリーのように考える、古きよき時代がうれました。そうした中で転職をするのは、はみ出し者として、ネガティブに捉えられていたようです。

時代は変わり現代は「成果主義」となり、会社への貢献度が第一。ブラック企業のような人を使い捨てる会社まで現れ、一生勤め上げることが難しくなりました

そのような中で、人々はどのくらい転職をしているのかを調べてみました。この図は「ミドルの転職」と言うサイトが、2014年に2,713名を対象に調べた結果です。

転職のご経験はありますか?
転職回数

出典:https://mid-tenshoku.com/enquete/report-98/

20代で1回が39%でトップ。全体でも1回ないし2回で落ち着く一方で、5回以上が17%で、「転職回数がない」と同率3位なのが気になります。

就労状況が転職回数を増やす

業種別の離職率を見てみます。

順位 職種 離職率 平均収入
1.

2.

3.

4.

5.

宿泊業・飲食サービス

教育・学習支援

生活関連・娯楽

小売業

医療・福祉

(52.3%)

(48.5%)

(48.6%)

(39.4%)

(38.8%)

328万円(宿泊) 357万円(飲食)

387万円

402万円

362万円

364万円(福祉) 478万円(看護師)

出典:平成26年11月に厚生労働省発表
※さまざまなデータをもとに平均収入を追加

感じ方は人によって異なるでしょうが、筆者の感想としては、収入は低く、労働条件が厳しい職種が目立ちます。看護師の平均年収は低いとは言えませんが、人手不足の職種なため、より好条件を求めて転職することも多いようです。ここには載せていませんが、「所得やステータスが高いほど離職率が低い」と言う結果も出ています。

とりあえず食べていくために勤めたものの、いつまでも給料が上がらず重労働。しかもステータスが低い。「あなたには、そんな仕事しかできない」と言われればそれまでですが、プライドを持てない仕事を続けていくのは難しいのではないでしょうか。

<アドバイスポイント>
転職回数が多いと「長続きしない人」「性格に問題がある人」などと疑われることがあります。辞めた会社の批判にならないよう注意しながら、退職にいたった理由を丁寧に説明しましょう。

転職は3度までが限界はウソ?

ビジネス関係の書籍やWEBを読むと、「転職は3回まで」とか、「20代のうちに1度だけ許される」などと、訳知り顔で書いてあります。逆に、転職回数を重ねるごとにステップアップした人の中には、「転職は何度でもしなさい」と声高らかに語っている人もいますが、学歴や経歴を見ると、スタートから別世界の方々が多いので、参考になりません。

好きで何度も転職しているわけではない

筆者の転職回数は10回。最短が3か月、最長で8年です。なんと、国民年金、厚生年金、国家公務員共済、地方公務員共済、私立学校共済と、日本に存在するすべての年金に加入経験があります。

もちろん最初から辞めるつもりで入社するわけがなく、次にステップアップするためだったり、人間関係や理不尽な業務に耐え切れず、それが積み重なっただけなのです。

筆者の職歴
年代 業種 在籍期間 退職理由
20代 アパレル会社(東証一部上場)

製薬会社(東証一部上場)

陸上自衛隊

老人保健施設(医療法人)

社会福祉施設(社会法人)

0.3年

1.3年

0.3年

1.3年

4.2年

他にやりたいことがあった

業務が不適応

業務が不適応及びケガ

ステップアップ

ステップアップ

30代 社会福祉施設(社会法人)

自治体職員

専門学校教員(学校法人)

1.3年

4.0年

8.0年

人間関係

ステップアップ

業務に対する不満

40代 社会福祉施設(社会法人)

自由業

1.0年

継続

業務に対する不満
<アドバイスポイント>
表にするのも恥ずかしい経歴を公表したのは、「転職は3度までが限度」が嘘であることを立証したかったから。あまり引け目に思わず、「職歴は自分の生きた道であり、人生の一部」と割り切ってみてください。

転職するなら同業種へ

転職回数が10回もあると、「よくそんなに採用されるね」と言われることがあります。筆者の経歴を見ていただいてわかるとおり、20代は何をしていいか模索していました。

20代後半に福祉の仕事に就いたことで、を見つけ、以降は知識と経験を生かして、食いつないでいます。つまり異業種から異業種への転職は、せっかく蓄積したものがリセットしてしまいますが、同業種間であれば、スライドできると言うわけです。

ストーリーが転職を成功させる

面接などで転職回数が多いことを尋ねられたら、その会社を受けるに至ったストーリーを語ります。筆者は福祉の専門学校の教員の面接で、次のように答えました。

1. 福祉の仕事に就いた理由
2. その学校の学生の実習を担当し、学校の指導に感銘を受けたこと
3. その体験が、教員を目指した動機になったこと
4. 教員になり、学生を育成する夢を叶えるためにここに来たこと

最後に「転職を重ねたのは、そこに至るためのプロセスだった」と結びます。それで理解を得ることができれば、晴れて採用。繰り返しますが、職歴は自分の生きた道であり、人生の一部なのです。自信を持って挑んでください。

<アドバイスポイント>
20年のキャリアを誇り、国家資格まで取得している福祉の仕事ですが、決して好きな仕事ではありませんでした。しかしフリーライターになった現在も福祉の記事の依頼をいただいて、生活の糧としています。「継続は力なり」ひとつのことを長く続けることが転職を有利にします。

転職回数が多いと、せっかく溜まった有給休暇がゼロからスタートになるなど、給与面や待遇面で不利になることがたくさんあります。

この記事を読んでいる人は、もうすでに何度か転職している人が多いと思うので、最後に転職回数10回の筆者から提言させていただきます。

「何度も転職するとデメリットが多いで、転職せずに同じ会社で地位を築いた方がいいと思います。しかし、転職しか選ぶ道がないと思って決断したのなら後悔しないこと。この先に、いいことがあるか、悪いことがあるかわからないのが人生です。ポジティブに行きましょう」

 - 就業, 転職・就職, 適職を見つける