仕事VSプライベート「ワーク・ライフ・バランスを考える」

   

仕事VSプライベートワークライフバランスを考える
近年の日本は観光立国になりつつあり、諸外国から大勢の観光客が訪れるようになりました。国土交通省の調査によると、欧米人の平均滞在日数は10日以上! 「自分の会社なんて3連休も取れないのに何故?」と落胆する人は多いでことでょう。今回はワーク・ライフ・バランスについて考えてみます。

ワーク・ライフ・バランスとは

1980年代にアメリカで生まれた概念で、「仕事とプライベートのバランス」が定義されています。1980年代の日本はまだ、「働くことが美徳」とされ、労働者は「企業戦士」「社畜」などと比喩されたうえに、「24時間戦えますか」などというCMまで流れる始末。その代償として過剰な労働による過労死が問題になり始めていました。

そうした問題に対し、2007年の「骨太の方針2007」にワーク・ライフ・バランスが盛り込まれ、翌年には内閣府「仕事と生活の調和連携推進・評価部会」がスタート。労働条件の改善がなされた…いや、なされていませんね。

そもそも内閣府が、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」などを掲げていることなど、どれくらいの人が知っているのでしょうか?

日本では、まだまだ始まったばかりの概念なのです。

<アドバイスポイント>
ワーク・ライフ・バランスは、「仕事をおろそかにして己を優先する」ことではありません。育児や介護、趣味や自己啓発など、その人が英気となることを行い、労働に対する意欲を高める試みです。

日本人の仕事観

よく日本人は勤勉と言われますが、果たして仕事が好きな人などいるのでしょうか。社会科学者の鈴木賢志氏の著書、「日本人の価値観 - 世界ランキングを読み解く (中公選書)」に、興味深い結果が出ていました。

この調査は、「たとえ余暇が減っても、常に仕事を第一に考えるべきだ」という意見に「強く賛成」と回答した人の割合を国別に表しています。働かないことが死につながる発展途上国に労働の意識が高く、「人生楽しんだもの価値さ」という考えが根強い欧米が低いのは理解できるとして、日本はそれを下回る最下位でした。

世界

この結果を裏付けるように、「なんでも調査団」にはこのようなアンケート結果が掲載されていました。
満足度

満足度が高いのは「経営・マネジメント」です。頑張り次第で収入やステータスがあがるのですから当然でしょう。次に満足度が高いのは教職員です。人を育てることは、損得では測れない喜びがありますので、これも納得です。

逆に、肉体労働、工場、内勤の営業に「まったく満足していない」と言う回答が多くみられます。全体的に見てもネガティブな回答が多いことから、「日本人の多くは仕事が好きなわけではない」と言う仮説が立てられます。

<アドバイスポイント>
2014年にマイナビが実施した「現在勤めている職場での不満は?」によると、「給与や福利厚生が良くない」が37.8%、「休日や残業時間などの待遇が良くない」は23.3%でした。薄給で長時間労働。仕事が好きになるわけがありません。

日本人は世界一働かされている!?

プライベートは充実で来ているのかも調査してみましょう。

リフレッシュするためには休みが必要です。しかしアメリカのExpedia Inc.の日本語サイトエクスペディアジャパンが2013年8月~9月に調査した結果によると、日本の有休支給日数、取得率は万年世界で最下位

いまだに有休を取得することを「有給消化」と呼ぶことからも、「働きたくないが、働かざるを得ない」状況であることが見えてきます。
有休

休みはない、職種によっては収入も少ない。ブラック企業と呼ばれる悪質な企業も横行する労働環境の中で、いったいどうやって仕事とプライベートを両立させればいいのでしょうか?

<アドバイスポイント>
厚生労働省は、「厚生労働省・労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」において、企業に対して少なくとも年間5日の有給休暇を消化させるための義務を課す方針を発表。労働基準法改正案は平成27年度通常国会に提出され、当初は平成28年4月より施行予定でしたが、現在審議はストップしたまま。重い腰が上がるには、まだまだ時間がかかりそうです。

それでもワーク・ライフ・バランスは重要だ

長く仕事を続けるためには、やはり仕事とプライベートのバランスが大切です。しかし国が口先だけのワーク・ライフ・バランスを唱え、会社が聞いていないふりをする以上、自助努力をするしかありません。

・転職する

転職情報キャリアパークのサイトに、ワーク・ライフ・バランス度ランキングが掲載されていました。
図1

すべて大企業ですね。これ以外にもワーク・ライフ・バランスに力を入れている会社はあります。リクナビNEXT、リクルートエージェント、DODA、BIZREACHなどの転職サイトなどで、希望に合った会社を探してみてください。

有休をとる

一番手っ取り早い方法であり、当然の権利にも関わらず、有休取得に罪悪感を持つ人が、いまだに多いのが現状です。どうしても長期間休めないのであれば、せめて半日休暇を取って、仕事を忘れる。それだけでも気分が違いますよ。

<アドバイスポイント>
筆者は、午後から半日休暇を取って、焼肉のランチにビール飲み放題をつけて、水で我慢しているサラリーマンをしり目に、昼間から酔っぱらうプチパーティーや、ライブや日帰り温泉に行くなど、少ない時間で気分を変える「急いでリラックスする方法」を実践していました。この程度なら誰でも可能だと思いますので、試してみてください。

本来仕事は生活を豊かにするための手段であり、仕事をするために人生があるわけではありません。仕事をするためには何が必要なのか。生産者人口の減少を踏みとどめるために、国も、企業も、個人も本気で働き方について考えなくてはならない時が来ていると思います。

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